「WORK-LIFE HISTORY by九鬼さん」#23

2019.12.17

第23回plusus meetsではquod新オフィス(表参道)にて九鬼さんにお話を伺いました。

以前のplusus meets 近藤さんWORK STYLE LAB回、美奈子さん回を踏まえて、九鬼さんには「自身のWORK-LIFE HISTORY」についてプレゼンしていただきました。

まず最初に、九鬼さんの割とユニークな生い立ちを振り返りながら、ライフデザインや子供の教育について共有していただきました。

 

九鬼さんは、8歳のときにアメリカに移住し、ドイツの哲学者ルドルフ・シュタイナーの思想に基づく教育法を伝授する学校に進学したそうです。この時瞬間的とは言え、父=大学生、母=大学生、⾧男=小学生、次男=幼稚園生という家族全員無収入、学生生活になったことは、なかなかのリスクテイクと先行投資だったのではないかと語っていました。いつの時代も親は子供の教育環境を重視するもの。

 

続いて、話は、「シュタイナー教育」へ。現在子育てをされているメンバーも多く皆さん興味津々でした。

「シュタイナー教育」の特徴的な点は、

  • 全人教育(Holistic Education)なので、勉強だけではなく生活も、知識 だけではなく知恵も、科学だけではなく芸術も、バランスよく教える (例:ガーデニング、編み物、弦楽器演奏、演劇、踊り、木工、陶芸の 授業も)
  • 担任は1年生から8年生まで同じ先生が持ち上がる
  • 教科書はなく、板書やノートが教科書になる
  • 文字や数字だけではなく、絵や音楽などの多様な表現が採り入れられる (科目としての美術や音楽ではなく、例えば数学を絵と一緒に習うなど、 分断された形ではなく統合された総合科目として)
  • 習熟度確認のためのテストはあった(と思う)が、当然順位などは目的 ではないし、公表されない

 

他にもシュタイナー教育のある先生によると、シュタイナー教育を受けた子供はよく「マイペース」や「根拠のない自信がつく」と言われるそうです。その理由として、小さい時期を競争しない環境で育っているからだそう。なにかが「できないから責められる」という経験がないので、「根拠のない自信がつく」ことにつながるのだとか。九鬼さん自身もこの感覚と合致していて納得したそうです。

 

九鬼さん自身の生い立ち・教育を整理する中で、仕事観、人生観の最も土台となっている価値観のルーツを探った結果、アメリカのシュタイナー学校で育ったことは確実に自身の礎になっていると語っていました。

次に、現在大事にしている考え方を話していただきました、

 

  • 住む場所や仕事に関して、多軸的、ポートフォリオ的に考え、色々ミックス、実験しながら最もバランスが取れる点を模索していく
  • 最終的に幸せや暮らしを担保するのはお金(金融資産)だけではなく、人とのつながり(関係資産)や、畑や水(自然資本)。多拠点居住もそういう観点で考えている(OYAOYA、遠野)
  • 海外国内、民間公共、都会田舎、保守革新、・・・マージナルマン (境界人)として、分断された世界をつなぐような生き方、あり方を目指していきたい(本来的には全てつながっている、世界を分けているのは意外と「言葉」である、という信念)

 

最後に、書籍を紹介していただきました。

 

・井上岳一「山水郷の暮らし」「日本列島回復論」

・藻谷浩介「里山資本主義」

・冨山和彦「Gの世界・Lの世界」「なぜローカル経済から日本は蘇るのか」

・養老孟司「現代の参勤交代」

 

九鬼さん、とても興味深いお話ありがとうございました!!